子宮頚部異形成治療
当院では子宮頚部異形成に対し、CO2レーザーを用いた「子宮頚部レーザー蒸散術」という治療法を行っています。
子宮頚部レーザー蒸散術は「子宮全摘術」や「子宮頸部円錐切除術」と違い妊娠出産に影響を及ぼさないという特徴を持った治療法です。
子宮異形成の治療法について
子宮頸がんは、異形成という前癌状態から進行するため、子宮頸部異形成は子宮頸がんの前癌状態と言えます。しかし、頚部異形成のほとんどが自然治癒して正常細胞に戻ります。
が、中には自然治癒しにくいものがあり、経過観察しているうちに高度異形成や上皮内癌に進行していくことがあります。
下記の2つの状況は自然治癒しにくいことがあり、高度異形成に進行する前にレーザー蒸散術を行う対象となりえます。
- 1年以上定期的な検査で軽度異形成や中等度異形成が継続している。
- 子宮頚部にHPV型が16、18,31,33,35,52,58などに感染している。
当院では子宮頚部異形成に対しCO2レーザーを用いて子宮頚部表層上部の深さ3~5mmを焼く、子宮頚部レーザー蒸散術という治療を行っています。
子宮頚部レーザー蒸散術の特徴
子宮の入り口の異形成が発生した部位にCO2レーザーを照射し、病変を焼いてしまう治療法です。
子宮頚部円錐切除術を違い、子宮頸管が短くなることはなく、その後の妊娠に対して影響を及ぼすことがない治療法です。
- 特徴1.
- 蒸散術は麻酔がないため日帰り治療が可能です。痛みはほとんどありません。
- 特徴2.
- 治療時間は約20分です。
- 特徴3.
- 治療後3~4週間は水っぽいおりものが増えますが、1か月ほどで蒸散部位はきれいになります。
(術後まれに出血が続く場合があります。その場合は止血効果に優れた下平式高周波メスにて凝固止血を行います。)
子宮頸部レーザー蒸散術の治療成績
80~90%で治癒しますが、10~20%に蒸散術後異形成が再発することがあります。治療3~6か月後の再検査が必要です。
当院での子宮頸部蒸散術の治療基準
蒸散術前にはきちんとした診断が必要です。
当院では「子宮頚部中等度異形成」までの症例をレーザー蒸散術の適応としています。
- 組織診にて軽度異形成、中等度異形成と診断されている
- HPVが16,18,31、33、35,52,58など陽性
※妊娠中や妊娠の可能性がある方の治療は行っておりません。
費用
保険診療の場合 約12,000円(保険適応)
※施術料のみ、診察料は別途
施術日程は予約とさせていただきます。御希望の方はまずは診察に御来院ください。
他院の検査結果、組織検査の結果などを御持参ください。